ファクタリングのメリット・デメリット

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ファクタリングとは?診療・介護報酬ファクタリングを中心にメリット・デメリットを解説!

ファクタリングとは?

自営業者やビジネスを展開している人にとって、資金調達方法の確保は経営を安定させるためには必要不可欠です。医療機関・介護事業者も例外ではありません。世の中にはさまざまな資金調達方法がありますが、ファクタリングという方法が近年注目を集めています。
本記事ではファクタリングの簡単な仕組み、また、診療報酬ファクタリングについて図解を交えて解説します。

ファクタリングとは?

一般的にファクタリングとは、納品・サービス提供後に発生する売掛債権(代金を受取る権利)をファクタリング会社に売却することで、比較的短期間で現金化できる資金調達方法です。欧米が発祥の資金調達サービスですが、手形取引の衰退や債権の売買に関する法整備を背景に日本でも活用が拡がり、近年急速に需要を増やしています。

さらに2021年2月、経済産業省が2026年を目処に約束手形の利用を廃止する方針を打ち出し、産業界・金融界に働きかけを行っていることもあり、手形割引(金融機関や手形割引専門会社に支払期日前に買取りに出し、資金化すること)の代替手段としても注目されています。

一般的なファクタリングの仕組み

ファクタリングがなぜ必要なのか?

一般的に事業会社同士の取引は、約束手形などの信用取引か、請求書を送付しての後払い(期日支払)である場合がほとんどです。つまり、納品やサービス実施完了と入金が同時ではないのです。下請法では、元請け事業会社が下請け事業会社に対し納品から60日以内に下請け代金を払わなければいけないと規定しています。逆に言えば納品から最長60日は入金されない可能性があるという意味です。ファクタリングは、この入金までの60日間の期間を短縮し、すぐに手元資金が必要になった場合の資金調達や、売掛金未回収リスクのヘッジなどに利用されています。

診療報酬ファクタリング/介護報酬ファクタリングとは?

ファクタリングにはさまざまな種類がありますが、医療機関向けのファクタリングを診療報酬ファクタリングと言います。診療報酬ファクタリングとは、その名の通り診療報酬債権(介護給付費・障害給付費・訪問看護療養費・調剤報酬も同様)をファクタリング会社が買取り、現金化するサービスです。介護事業者向けのファクタリングを介護報酬ファクタリング、調剤薬局向けを調剤報酬ファクタリング等とも呼びますが、医療・介護業界のファクタリングを総称して、医療ファクタリングと呼ばれることもあります。

一般事業会社のファクタリングは、取引先企業からの入金を担保に現金化しますが、診療報酬ファクタリングは各医療機関の国民健康保険団体連合会(国保)・社会保険診療報酬支払基金(社保/支払基金)からの入金を担保にします。ファクタリング会社としては準公的機関である保険者から支払を直接受けられるため未回収リスクが極めて低くなります。その分審査が比較的通りやすく手数料も一般事業会社向けのファクタリングより低く設定される傾向があります。

診療報酬ファクタリングの仕組み

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診療報酬ファクタリングのメリット

ここでは、ファクタリングのメリットを項目ごとに紹介します。ファクタリングは様々なメリットがある資金調達方法です。いざという時のために知っておくと便利です。

診療報酬債権をスピーディーに資金化できる

支払担当機関からの入金は、通常診療月末から約2ヶ月後(翌々月末)の入金となりますが、それを1~1.5ヶ月程短縮し、最短で診療翌月の15日頃から資金化することができ、キャッシュフローが改善します。

資金繰りが安定する

ファクタリングは融資ではなく、あくまでも売掛債権の買い取りなので、比較的容易に資金調達できるメリットがあります。その中でも診療報酬ファクタリングは、準公的機関が請求先にあたるので信用力を疑われるケースがほとんどありません。したがってあまり財務状態の良くない法人でも利用できる可能性があります。また、融資のような約定弁済がない為、利用中の資金繰り安定化に繋がります。

手数料が安い傾向にある

診療報酬ファクタリングは、国保・社保(支払基金)からの入金を担保にするので未払いのリスクがほとんどありません。したがって一般事会社のファクタリングと比較して手数料が安い傾向にあります。

担保・保証人が不要

上記と同様、診療報酬ファクタリングにおいては国保・社保(支払基金)からの入金が担保の機能を果たすため、融資とは異なり、担保・保証人は不要とされることがほとんどです。

審査が通りやすい

手数料の安さと同じ理由で、診療報酬ファクタリングは審査基準が低い傾向にあります。一般的なファクタリングで審査が必要な理由は、クライアントの取引先が倒産し、買い取った売掛金が回収できなくなるリスクを判定するためです。したがってファクタリングの審査ではクライアント自身よりも請求書の宛先である取引先の信用度が重視されます。診療報酬ファクタリングの場合は国保・社保(支払基金)が取引先・請求先にあたるため、極めて信用力が高く、審査に通らない理由が少ないのです。

財務指標の向上

ファクタリングは、売掛金を現金化することでキャッシュフローが改善するほか、貸借対照表のオフバランス化によりROAやROE等の財務指標の向上につながります。

診療報酬ファクタリングのデメリット

世の中の事象には必ずメリットとデメリットがあり、診療報酬ファクタリングにおいても有用なサービスである一方で、当然ながらデメリットもあります。デメリットをしっかり把握した上で利用を検討しましょう。

長期的には資金繰りが悪化するリスクがある

ファクタリングは先々で入金されるはずだった現金を本来の期日より早く手にするサービスです。ケースによって非常に有用ですが、手数料の支払いもあるため、そのぶん将来の入金額が減少します。資金が不足した場合のスピーディーな調達手段としては非常に有用ですが、資金繰りが改善せずファクタリングを利用し続けることで、長期的には資金繰りが悪化する可能性があります。

悪質な会社の存在

ファクタリングは融資に比べ使い勝手が良い一方で法的な規制が緩く、そのため、一部の悪質な会社と契約してしまうリスクがあります。典型的な手口としては、資金繰りで困っている経営者に甘い言葉で近づき、契約直前で法外な手数料を要求したり、無断で手数料を割り増したりするというもの。資金繰りに困っている経営者は一刻も早く現金が欲しいため、言いなりになって契約してしまうケースも少なくありません。ファクタリング会社と契約する際は、その会社の信頼性をしっかりと見極め、契約書にも目を通した上で契約しましょう。

他の資金調達方法との違い

銀行融資との違い

端的に言えば銀行融資は「借入」であり、ファクタリングは「売却」であると言えます。つまり、銀行融資では負債が増加しますが、ファクタリングは増加しません。その代わり、銀行融資のほうが大きな額の資金調達が出来る場合があります。ただし、銀行融資の審査は極めて厳しいと言われており、ある程度の業歴や事業規模と良好な経営状態がなければ低金利での融資が受けられない場合もあります。また、融資の規模によっては不動産等の担保や連帯保証人が必要となる場合がありハードルが高くなります。

診療報酬債権担保ローンとの違い

医療機関向けに診療報酬債権担保ローンというビジネスローンがあります。ファクタリングとよく似たサービスですが、明確な違いがあります。診療報酬債権担保ローンはあくまでもローンであり、月々の分割払いで返済するのが一般的ですが、診療報酬ファクタリングは月々の返済がなく、資金繰りが安定しやすい傾向があります。

リースバック方式との違い

高額な医療機器や事務機器を医療機関が購入し、直後にリース会社に売却します。その後にリース会社とリース契約をし、月々のリース料を払いながら機器を使用する方法です。ファクタリングと同じく、負債を増やさずに手持ち資金を得られます。ただ、事業活動を続ける限り常に発生する診療報酬債権を売却するファクタリングとは違って、医療機器や事務機器が必要になったときしか利用できません。緊急的な資金不足に対応するためのファクタリングに対して、リースバック方式はあらたに病院を増設したり設備投資を行ったりしたい場合に用いる資金調達方法です。

ファクタリング会社の選び方

ファクタリング会社の選び方のポイントは以下の3つです。

  • 手数料の妥当性
  • 会社の信用度合い
  • 契約書の内容

まず、手数料が高い会社は避けるべきです。診療報酬ファクタリングは普段金融サービスにあまり馴染みがない医療機関向けのサービスであることから、相場が分からず、つい高い手数料で契約してしまうケースも見受けられます。手数料はファクタリング会社や利用内容によってばらつきがありますが、複数の会社に見積りを依頼することで高い手数料で契約してしまうリスクを避けることが可能です。

次に会社がどれだけ信用できるかを吟味しなければなりません。先述したように悪質な会社が存在するからです。例えば上場企業やそのグループ企業など、信頼性の客観的根拠がある会社を選びましょう。

最後に契約書の内容です。契約書はしっかりと読んだ上で契約しましょう。手数料や重要条項について説明が無い場合や、不明点を質問しても答えてもらえない場合は契約の見送りを検討しても良いでしょう。

まとめ

近年注目されている資金調達方法であるファクタリングについて解説しました。中でも診療報酬ファクタリングは医療機関・介護事業者なども利用できる有用なサービスです。突発的な資金不足に迫られたときにぜひ利用をご検討ください。

ライタープロフィール

つかなお

アクリーティブ株式会社 ヘルスケアビジネス・マーケティング担当。
2009年からアクリーティブにてIR・PR・広告宣伝を担当。IR担当者として機関投資家との対話や各種プレスリリースを発信してきた経験を活かし、現在は医療・介護業界向けサービスを中心にマーケティングを担当。コンテンツ制作&情報発信を行う。「専門用語が多い業界なので、出来るだけわかりやすい表現を心がけます!」

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